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あいつは変わったと言われないように

 中小企業診断士として独立したばかりのころは、仕事の受注ルートは先輩診断士から始まることが多いです。ですので、多くの人が独立して1年くらいは先輩に対する礼儀やマナーについて強く意識します。実力のない自分を信頼して発注いただくわけですから、先輩診断士が神様のように思えます。

 仕事の紹介をいただいたら、その途中経過や結果を報告する。紹介いただいた顧客に、当初の案件以外を提供する場合は、紹介者にひと言断る、お世話になった方には形でお礼をする、ということは恐らく皆さん当たり前だと思うことでしょう。

 ところが、3,4年して自分の力だけ直接お客さんから仕事がとれるようになってきて、誰かに報告することなく自分のペースで仕事をしていると、その当たり前のことをいつの間にか忘れてしまうのです。ぽっと先輩や仲間から依頼を受けると、昔やっていたことをついつい忘れたりやらなくなったりしていることがあるのではないかと思います。

 忘れるだけならまだいいのですが、紹介いただいたという感謝の気持ちから、相手が困っているからやってあげようかな、なんて勘違いまで始まります。本来は感謝すべき相手に、逆に恩着せがましくなったりしてきます。

 昔も今も、同じ仕事のご依頼をいただいているのに「こんな私に仕事を発注していただいた」から「忙しいのにやってあげた」に変わるのですから、人間本当に勝手なものだと思います。

 本当のプロはそんなことはないのでしょうが、「ありがたい」と思ってやる仕事と「やってあげている」と思ってやる仕事では、品質が変わってくるように思うのですが、いかがでしょう。少なくともそう思われても仕方がないでしょうね。

 診断士は、研究会などで頻繁に情報交換しています。酒の席で、「この前、あいつとこういうことがあった。」「彼は、何か勘違いしている。」なんて話題が上がることもあります。私は、他人の批判を聞く度に、いつも自分はどうだろう、同じことをしていないか・・・なんてドキドキしながら聞いてしまいます。

 上記のような会話は、単なる酒の席でのうわさ話とは自分は思っていません。中小企業診断士が自己の責任で仕事を請け負って、誰かに手伝っていただくということは実は大きなリスクを伴うことです。リスクを回避するためには、こういう情報交換は重視しても良いのではないかと思っています。

 以上は、自分への戒めです。実は、私も以前はやっていたのに、最近ではやっていないこと洩れていることも結構あるのです。たまにこういうことをブログで書いて勘違いへの道を気が付かないまま進まないようにしたいものです。

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» 感謝の気持ち from 京都から診断士を目指して
今日は中小企業診断士として活躍されている大石さんの記事にTBです。 「慣れ」というのは怖いもので、注意や感謝の気持ちを疎かにするものです。 特に感謝の気持ちは持ちつづけることが難しく、よほど意識していないとお礼を言ったりといったことはできないものではない.... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年01月12日 23:47

コメント

大石先生

はじめまして。
昨年、中小企業診断士登録しました渡邊と申します。
いつもブログ楽しく拝見させて頂いています。
私も現在コンサルティングファームに勤務しておりますが、近い将来独立したいと考えております。
もう一歩踏み出せないのが現状ですが、先生のブログでいつも新たな気づきをい頂いております。
今後も是非拝見させて頂きますのでよろしくお願い致します。

投稿者 watanabe : 2007年01月11日 10:10

watanabeさん

こうしてわざわざコメント書いていただけるのは非常に嬉しいです。毎日更新の励みになります。
きっと、どこかでお会いすることも出てくると思います。その時は「先生」はとって気軽に話しかけてください。コメントした・・・と一言おっしゃっていただければ分かると思います。

投稿者 だいこう : 2007年01月11日 11:17

大石様
オフ会で初めて名刺交換させていただいた鈴木と申します。
合格して、よく言われる「良い診断士」とは何だろうと時々考えることがありまして、「役に立つ」「ありがたがられる」「頼られる」などということは思いついたりしてわけですが、先生のおっしゃることを読んで、間違いに気がつきました。
今の私は独立を考え始めたばかりですが、独立できるとしたら、サポートしていただける先輩諸氏、クライアントなど周囲の皆様に感謝の気持ちを持つことがまず第1ですね。
全く考えからそのことが抜けておりまして、大切なことを教えていただいたことを感謝いたします。
今後またお会いする機会があるとおもいますが、宜しくお願いいたします。

投稿者 peak-hunter : 2007年01月11日 16:29

大石先生、はじめまして。
今年、診断士試験に合格したkurogenkokuと申します。
先生のブログは常々拝見し、勉強させていただいておりました。

今回のエントリー、非常に共感するものがあります。
自分は6年目にしてようやく合格できました。
苦労した分、人の痛みがよくわかります。
そんな自分でも年を経ると知らず知らずのうち「身勝手な人間」になる可能性もなきにしもあらずです。

このエントリーを胸に刻み、そしていつまでも今の気持ちを忘れないようにします。
今後ともよろしくお願いします。

投稿者 kurogenkoku : 2007年01月11日 17:45

こんばんは、ペパチェです。

仕事が増えてきた人間が持ってしまいがちな身勝手さや、リスク回避のための「酒のうわさ話」といったご指摘、ボクもkurogenkoku兄同様、非常に共感いたしました。

自分もこれから仕事が増えてくる時期です。プロフェッショナル意識を忘れないよう、気をつけたいと思います。

また今後のエントリーを楽しみにしております。

投稿者 ペパチェ : 2007年01月11日 20:11

peak-hunter さん
kurogenkokuさん
ペパチェ さん

コメント有り難うございます。こうして診断士のお仲間から共感いただき、私も自信がつきます。

もしよろしかったら、私のブログトップで紹介されている辻井啓作さんの独立開業マニュアルをお読みください。

私は、いろいろな先輩から基本的なことを教わりましたが、その一人が辻井啓作さんです。他にも立派な方はいらっしゃいますが、その教えを書籍としてまとめてらっしゃるのは辻井さんだけですので、ご紹介させていただきます。

投稿者 だいこうさん : 2007年01月12日 02:18

大石先生おはようございます。
早速「独立開業マニュアル」購入させていただきました。
じっくり読まさせていただきます。

ありがとうございました。

投稿者 kurogenkoku : 2007年01月12日 07:00

kurogenkokuさん、
ご丁寧に報告をありがとうございます。

お会いできる日を楽しみにしております。

投稿者 だいこう : 2007年01月12日 23:33

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